大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和37(オ)469 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人遠藤求の上告理由第一点について。

所論は、原判決は、判決言渡期日を告知しなかつた違法があると主張するもので

ある。

しかし、当事者の一方が適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合

に、裁判所が口頭弁論を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定してこれを当

事者に告知したときは、その告知は、在廷しない当事者に対してもその効力を有す

るものと解すべきところ(最高裁判所昭和二二年(オ)第四号、同二三年九月三〇

日第一小法廷判決、民集二巻一〇号三六〇頁)、本件記録に徴するに、原審の昭和

三六年一一月三〇日午前一〇時の第二回口頭弁論期日に控訴人(上告人)代理人福

島一郎は出頭せず、被控訴人本人のみ出頭し、右期日は同三七年一月一八日午前一

〇時に延期告知され、さらに右控訴代理人に対しては右延期された期日の呼出状が

同三六年一一月三〇日午后五時書留郵便に付して送達されたものであるところ、右

延期された同三七年一月一八日午前一〇時の第三回口頭弁論期日には、被控訴人本

人のみ出頭し、控訴人は不出頭のまま弁論が終結され、同時に判決言渡期日を同月

三〇日午前一〇時と指定告知され、右期日に原判決が言渡されたことが明らかであ

る。従つて右判決言渡期日の告知は同月一八日の口頭弁論期日に出頭しなかつた控

訴人に対してもその効力を有するものというべきであり、所論引用の判例は本件に

適切でない。それ故原判決に所論の違法は存せず、論旨は採るを得ない。

同第二点について。

所論は、原判決に上告人の抗弁に対し判断を遺脱した違法がある旨主張するが、

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原判決は、控訴人は全額弁済した旨抗争するけれども、右事実を認めるに足りるな

んらの証拠もないから、右抗弁は採用できない旨判示しているのであつて、原判決

に所論の判断遺脱の違法はなく、所論引用の判例は本件に適切でない。それ故論旨

は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 斎 藤 朔 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

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